お内裏様のしゃくってどんな意味があるの?
お内裏様のしゃくって
どんな意味が存在しているの?
雛人形のお内裏様こと男雛は
手にしゃくを持っていますが、
お内裏様のしゃくには
どんな意味があるのでしょうか?
お内裏様のしゃくはこんな意味がある?
お内裏様が手に持つしゃくは
日本において束帯(そくたい)の着用の際
威儀(いぎ)を正すために右手に持つもの
とされています。
ちなみに束帯というのは
平安時代以降の日本における
天皇以下公家の正装
とされていて、
威儀というのも
身なりを整えて
立ち居振る舞いに威厳を示す作法
とされています。
なのでお内裏様の持つしゃくは
偉い人が正装を着る際に
身なりを整えるために手に持つもの
とされるのです。
しゃくを手に持つことで
自然と姿勢をよくする事が出来るのだとか。
ちなみに、
雛人形のお内裏様こと男雛は
天皇がモデルとされていますし、
お内裏様の名称として
親王(しんのう)
という言葉が用いられています。
親王というのは現在でこそ
東アジアにおいて嫡出の皇子や
最高位の皇族男子に与えられる称号
とされていますけど、
おそらく雛人形においては
皇族男子ということで天皇を表す言葉
だったのかもしれないです。
なので、
お内裏様がしゃくをもってるのも
天皇という位が高い身分である事から、
身分の高い人が手に持つとされている
しゃくを持っているという事ですね。
ちなみに現在だと
束帯と呼ばれる平安時代の正装は
神職が儀礼用として着用するくらいなので
しゃくを持つ機会も
そんなに多くはなくなっています。
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お内裏様のしゃくはこんな使い方もある?
お内裏様のしゃくは
正装を着た際に身なりを整えるだけでなく、
忘れてはいけないことを裏側にメモ書きする
という用途で使われていました。
基本的にしゃくを持つ場合は
何らかの儀式を行う事になりますので、
しゃくの裏側に
・その日の儀式の順番
・必要事項
・発言内容
・出席者の名前
といった事を書いたメモを貼り付けてました。
要するに、
大事な用途を忘れないようにするための
カンニングペーパーみたいなものですね。
実際でも
何かプレゼンなりスピーチをするときには
メモ等をこっそり見て確認しますが、
平安時代の天皇や公家も同様に
カンニングペーパーを使って
内容を忘れないようにしてたという事です。
お内裏様のしゃくまとめ
お内裏様のしゃくについては以上です。
お内裏様のしゃくは
何となく偉い人が持ってるくらいの
イメージしか存在していませんでしたが、
儀式の内容を忘れないための
カンニングペーパーの役割もあったのですね。
昔の人はこんな感じで
工夫を凝らしていたのだと改めて感じます。
ちなみにお内裏様の記事は
でもまとめています。